臨床栄養師研修

米国の登録栄養士の教育制度を手本にした管理栄養士のための唯一のインターン研修制度です。100 時間の認定講座と 900 時間の臨床研修(一般病院(特定集中治療室等を含める)、精神科病院、医療療養病床・回復期リハビリテーション・介護保険施設、地域栄養活動(外来栄養指導・訪問栄養食事指導、介護予防のための栄養改善サ-ビス等 居宅患者等への栄養管理・相談)、給食経営管理)を行います。認定講座、臨床研修の一部は症例検討等で互換認定することができます。修了者は認定試験、論文試験合格後、臨床栄養師の資格が授与されるとともに、栄養サポートチーム加算の要件を満たすことになります。

認定講座

認定講座は、5~11 月に開催され 1 年間で取得できるカリキュラムが作成されていますが、最長 3 年間での取得が可能です。履修期間経過後は、臨床栄養師研修委員会への延長届(任意用紙)提出、承
認により、1 年毎延長することができます。

【講座内容】

番号内容時間番号内容時間
1倫理とチーム活動210退院計画・指導4
2栄養ケア・マネジメントと情報管理211在宅栄養ケア・マネジメント3
3科学的根拠に事づいた栄養ケア・マネジメント212集団の栄養評価と計画6
4栄養ケア・マネジメントの運営413地域栄養活動2
5栄養アセスメント・栄養ケア計画714制度と臨床栄養活動4
6特定保健用食品、保健機能食品・病者用食品の検討415給食経営管理4
7経腸・静脈栄養法816経営の基礎8
8栄養教育(カウンセリング・コミュニケーションを含む)1617人材教育と自己研鑽、生涯学習2
9症例検討と発表2018その他の臨床栄養師の養成に必要な科目2
臨床研修

臨床研修は、当学会の臨床栄養師研修施設において、監督責任者のもとに①急性期病院(特定集中治療室等を含める)、精神科病院 350~400 時間、②回復期リハビリテーション・医療療養病床・介護
保険施設 150~200 時間、③地域栄養活動(外来栄養指導・訪問栄養食事指導、介護予防のための栄養改善サ-ビス等 居宅患者等への栄養管理・相談)150~200 時間、④給食経営管理(フードサービスとマネジメント)150~200 時間による 900 時間を、認定講座開始後から実施します。

※①~④の時間配分は臨床栄養師研修施設側と研修生のニーズに応じて 900 時間に調整可能です。

※臨床研修は、研修マニュアルに基づいて行われます。研修マニュアルは、臨床研修のカリキュラムが記載されたものです。研修マニュアルは、臨床研修プログラムの達成目標、研修の指針及び評価の指針が、マニュアル作成要綱に基づき、実施可能性、具体性を重視して研修施設ごとに作成され、当学会による承認を受けています。

履修期間は 3 年間でありますが、履修期間経過後は、臨床栄養師研修委員会への延長届(任意用紙)提出、承認により、1 年毎延長することができます。

新型コロナウィルス感染症感染防止に対応し、状況によっては【感染症拡大に伴う臨床研修特例措置】による症例検討で対応させて頂きます

研修の履修互換認定について

認定講座及び臨床研修として履修すべき研修科目・時間の一部に互換を認定する要件を満たすと認められた場合には互換することがでます。履修互換認定の申請をする方は、認定講座出願時に「臨床
栄養師認定研修履修互換認定申請書」を提出てください(臨床栄養師認定研修履修互換認定細則参照)。

臨床研修施設の決定について

臨床研修を実施する施設の決定は、研修生の希望と臨床栄養師研修施設の意向を踏まえて調整します。また研修生が臨床研修施設を容易に選定できるよう、臨床栄養師研修施設の概要、連絡先等の情報を提供する体制を整備します。決定までの流れは下記の通りです。

①学会は、ホームページ上に臨床栄養師研修施設一覧を提供する。
②臨床研修希望者は、研修施設履修希望票(様式第(臨)-04 号)及び履歴書を学会に提出する。
③学会は、臨床研修希望のあった臨床栄養師研修施設に依頼状・②の履歴書を郵送により提供する。
④研修希望施設は、選考手続き(面接等)がある場合には、臨床研修希望者に通知し選考する。
⑤臨床研修施設は、臨床研修履修者採用希望票(様式第(臨)-05 号)を学会に提出する。
⑥学会は、臨床研修希望者及び臨床栄養師研修施設に対して決定事項を、臨床研修履修施設決定通知書(様式第(臨)-06 号)及び臨床研修履修者決定通知書(様式第(臨)-07 号)によりそれぞれ通知し、臨床研修希望者には、臨床研修施設の連絡先、担当者を知らせる。

※研修日程については、臨床研修施設と臨床研修希望者とが協議して決定します。

認定試験について

認定試験は、年1回開催されます。認定研修(認定講座と臨床研修)の修了後に受験します。

認定試験の免除について

次の号のいずれかに該当し、臨床栄養師研修委員会が臨床栄養師資格認定者と同等以上の能力があると判断した場合には、試験を免除することができます。


(1)臨床栄養師研修及び継続研修等の講師やその経験者、

(2)役員会、総会、分科会、地方会、委員会等の活躍や貢献の認められる者、

(3)臨床栄養師研修施設の申請を行った監督責任者、

(4)臨床栄養師研修施設において、監督責任者を除く臨床研修指導に当たる管理栄養士(ただし、1 施設 1 名までとし、研修責任者(施設代表者)から推薦のあった者)。

認定論文について

学会が実施する臨床栄養師認定論文の提出資格は、以下のいずれにも該当する必要があります。


(1)管理栄養士

(2)当学会の会員

(3)認定研修を終了していること

(4)禁治産者及び準禁治産者でないこと

(5)医療・福祉施設等(臨床栄養師研修施設に限らない)における実務経験を 1 年以上有していること(大学院修士もしくは博士課程を修了している者は、大学院修了を以て実務経験を 1 年以上に代える
ことができる)。


認定論文は、臨床栄養師研修委員会が指定した者による事前指導を受けて提出し、臨床栄養師認定審査会で審査されます。論文の内容は、勤務形態は問わないが実務経験に基づくものになります。不合格の場合には、1 年以内ならば論文の再提出が認められます。再提出後も合格しない者については、認定試験を再受験することになります。

資格認定・登録

臨床栄養師試験合格後、登録の手続きを実施します。臨床栄養師証票と臨床栄養師章が付与されます。

継続研修について

臨床栄養師資格認定・登録後も能力維持のために認定登録年月の 1 日から 6 年後の 3 月 31 日までに100 単位以上の継続研修が必要となります。100 単位のうち、学会主催の研修会、学術集会等から計 60 単位以上を必修とし、そのうち学会主催の継続研修から 20 単位以上を履修しなくてはいけません。その後、5 年ごとに登録更新する必要があります。

大学院生及び大学院生であった方の臨床栄養師研修受講について

■認定講座(100時間)の一部免除及び大学院単位認定について

① 第20回(平成17年度)以降の管理栄養士国家試験合格者は認定講座100時間のうち16時間の免除を受けることができます(臨床栄養師認定研修履修互換認定細則第2条1項目)。

※免除となる科目は、栄養アセスメント・栄養ケア計画3時間、特定保健用食品、保健機能食品、病者用食品の検討4時間、経腸・静脈栄養法2時間、栄養教育(生活習慣病、保健指導)2時間、栄養教育(栄養教育の基礎)2時間、症例検討と発表1時間、集団の栄養評価と計画(業務評価を含む)2時間、の16時間。

② 臨床栄養師研修担当責任者が配置されている大学院の大学院学生は、大学院履修科目において、認定講座の履修時間に互換認定を申請することができます(臨床栄養師研修における大学院履修科
目互換認定細則第2条3項目、第4条、第5条2項目)。

※大学院履修科目について申請することができる科目は、栄養アセスメント・栄養ケア計画4時間、経腸・静脈栄養法6時間、栄養教育(生活習慣病)4時間、栄養教育(低栄養状態、カウンセリング・コミュニケーション)6時間、栄養教育(栄養教育の基礎)2時間、症例検討19時間、退院計画・指導4時間、在宅栄養ケア・マネジメント3時間、集団の栄養評価と計画4時間、地域栄養活動2時間、給食経営管理4時間、経営の基礎8時間、の計66時間まで。

③ 大学院の演習科目「特別インターンシップ」として位置づけ、大学院修了要件としての取得単位の一つとして認定も可能です(静岡県立大学や神奈川県立保健福祉大学など*)。

④ 大学院履修時間が最大の66時間承認された場合、認定講座のコア科目は18時間ですが、学会主催の研修会、学術集会等に出席することで1日につき20時間(NST研修科目を除く)が認定されるので、認定講座の受講は残り4時間になります。

※履修する科目は、倫理とチーム活動2時間、科学的根拠に基づいた栄養ケア・マネジメント活動2時間の4時間。

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